盲導犬デュークとのお別れ


私は視覚障害者です。
全盲ではありませんが
「ロービジョン」と言って視野がとても狭く
また,夜になるとほとんど見えなくなります。

いつ失明して全盲になるか分からない…
そういう思いから盲導犬を持つことにしました。
そうして出会ったパートナー犬がデュークです。

デュークは黒のラブラドールレトリバー。
私の身長178cmに合わせて大型の部類,体重約30kg。
性格はとても素直で穏やかで楽天的。
普段はノホホンとしてますが,いざとなると…あわてんぼう(笑)
意外と臆病。
…と,こんな感じでとっても人間的(犬的?)なやつなんです。

どちらかというと私のほうがネガティブになりやすい性格なので
デュークのこの楽天的な性格には今まで随分救われてきました。

はじめての盲導犬ということもあって
私も当初は扱いが慣れず苦労したものです。
歩道や階段など段差のあるところでは一旦止まる…はずが
止まってくれなかったり
意図せず変な方向へ歩いてしまったり
排泄のタイミングがつかみきれなくて
歩行中にオシッコしてしまったり。

1年ぐらいしてようやく息が合ってきました。
さらに自分なりにいろいろ教育(?)し
今では「あいさつ」と言うと頭をペコッと下げられる
ようにまでなりました。
盲導犬として必要な機能ではないんですが…(笑)

デュークからたくさんの事を教えられました。
自分がこの先いつ失明するかもしれない,
そしたらちゃんと生きていけるのだろうか…
仕事は続けられるのだろうか…
考え出すとキリがないくらいいろんな事が
頭をよぎります。
でもそんな時でも,デュークはいつも楽しそうに
私の横について歩いています。
そんなデュークの楽しそうな姿から
「人生は楽しむためにあるんだよ」
と言われているような気がするのです。
他にも本当にたくさんの事を教えられました。

そんなデュークはもう少しで10歳。
10歳を迎える年には引退,と決められています。
振り返れば,デュークとの共同生活をはじめて
もう6年半が経ったのです。

わかってはいたことだけど,
お別れの日が近づいていると思うにつれ
少しづつ寂しい気持ちになります。
それと同時にますますデュークが愛おしくなるのです。

デューク引退後は
新しい盲導犬との生活がはじまるのですが,
今はデュークとの時間を日々大切にしていきたい
と思っています。

毎日言ってるけど

ありがとうデューク。




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